メトホルミン
メトホルミンとは
メトホルミンはビグアナイド系に分類される内服薬で、糖尿病治療薬として長年使用されてきた薬です。主にインスリン抵抗性を改善し、血糖値の上昇を抑える作用があります。近年では、血糖代謝を改善する作用があり、その結果として体重管理に役立つ場合があります。当院では患者様の体質や既往歴を考慮し、必要に応じてメトホルミン治療をご提案しています。
メトホルミンの作用
メトホルミンには主に以下の作用があります。
肝臓での糖の産生を抑える
肝臓でアミノ酸や乳酸などから糖を作る量を減らすことで、血糖値の上昇を抑えます。
骨格筋でのインスリン抵抗性を改善する
インスリンの働きを改善し、筋肉で糖が利用されやすくなります。
GLP-1治療との違い
当院では、GLP-1治療を行っています。
| リベルサスⓇ マンジャロⓇ |
GLP-1製剤 | 食欲を抑える作用、胃排出を遅らせる作用 |
|---|---|---|
| メトホルミン | ビグアナイド系 | 代謝を改善する作用 |
作用の仕組みが異なるため、併用することでより安定した体重管理が期待できる場合があります。
こんな方におすすめ
- 食事制限だけでは体重が落ちにくい
- 甘いものや炭水化物を摂ることが多い
- 体重が増えやすい体質が気になる
- GLP-1治療の補助として体質改善を行いたい
- BMI 25以上で体重管理を行いたい方
副作用について
主に消化器系の症状が多くみられます。多くの場合は少量から開始することで軽減します。
よくみられる副作用
- 下痢
- 腹部膨満感
- 胃の不快感
その他の副作用
- 長期内服ではビタミンB12欠乏が起こることがあります。
必要に応じてビタミンB12補充を行います。
まれな重篤な副作用
- 乳酸アシドーシス(腎機能低下や重度の脱水状態などで起こりやすくなります)
使用できない方
以下の方は、メトホルミンの使用ができません。
- 1型糖尿病の方
- 乳酸アシドーシスの既往がある方
- 重度の腎機能障害がある方
- 重度の肝機能障害がある方
- 重度の心疾患や呼吸器疾患など、低酸素状態の可能性がある方
- 脱水状態にあるまたは脱水状態になりやすい方
- 多量のアルコール摂取歴がある方
- 栄養不良状態の方
- 妊娠中・授乳中の方
その他、既往歴や体調により医師の判断で使用を控える場合があります。
よくあるご質問(FAQ)
Q メトホルミンだけでも体重は減りますか?
A
体重減少の程度には個人差がありますが、メトホルミンは血糖代謝を改善することで体重管理をサポートする薬です。食事内容・量の見直し、適度な運動など、生活習慣の改善と併用することで効果が期待できます。
Q どのくらいの期間内服しますか?
A
特に決まっていません。目標体重、健康状態などを考慮してご相談の上、継続・中止を決定します。
Q 副作用が出た場合はどうすればよいですか?
A
下痢や腹部不快感などの消化器症状については、少量から開始することで軽減します。症状が続く場合は医師にご相談ください。
Q GLP-1治療と併用できますか?
A
はい。GLP-1製剤は主に食欲を抑える作用があり、メトホルミンは代謝を改善する作用があります。作用機序が異なるため、体質によっては併用することで体重管理が安定する場合があります。