
ほくろ・できもの
このページでは、ほくろやできものをきれいに取りたい、という方向けに、手術の方法について説明します。できものの種類については、こちらをご覧ください。
手術の方法
できものを取るときには、いろいろな方法があります。手術の目標は、できるだけ傷あとを残さないこと、できものを残さないこと、将来再発させないことですが、これらの両立は時として難しく、しっかり取ると傷あとは大きくなり、控えめに取るとできものが残ったりすぐに再発してしまったりするというトレードオフの関係にあります。患者さんの希望を聞きながら、お勧めの方法を提示し、手術の方法をご一緒に選んでいきます。
① 金属メスやはさみで切るか、トレパン(パンチ)でくりぬいて縫う方法
局所麻酔の注射をして、できものをメスやはさみで切り取ります。また、クッキーの型抜きの要領で、くりぬいて取ることもあります。傷を縫う際は、皮膚の内側と外側両方を縫うこともあれば、外側だけ縫うこともあります。内側の糸は3~6か月で溶けますが、外側の糸は1~2週間後に抜糸します。手術の際には出血がありますが、塗った後は傷のケアは比較的簡単です。合併症として、出血が多いと、血腫といって皮膚の下に血溜まりができたり、縫合不全といって皮膚がくっつかずにぱっくり開いたりすることがあります。傷あとは大抵線状になります。
② はさみで切るか、トレパン(パンチ)でくりぬいて縫わない方法
局所麻酔の注射をします。ただし、軟性線維種のごく小さいもの、いわゆるアクロコルドンでは麻酔はしなくてもよいことがほとんどです。皮膚は傷を自分で小さく浅くする力を持っていますので、軟膏を塗りながら敢えて縫わずに治すという方法です。傷あとは大抵円形になります。
③ 高周波ラジオ波メスで削る方法

局所麻酔の注射をして、削るようにして取っていきます。表面が平らになるまで、あるいは少し凹むまで削ります。皮膚は傷を自分で小さく浅くする力を持っていますので、軟膏を塗りながら敢えて縫わずに治すという方法です。術後の出血は少ないです。傷あとは大抵円形になります。当院では高周波電気メスとしてサージトロン Dual EMCを採用しています。
④ 炭酸ガスレーザーを照射する方法

局所麻酔の注射か、テープやクリームの麻酔をして、レーザーを照射します。表面が平らになるまで、あるいは少し凹むまで削ります。皮膚は傷を自分で小さく浅くする力を持っていますので、軟膏を塗りながら敢えて縫わずに治すという方法です。周囲の組織へのダメージが少なく済む利点があります。傷あとは大抵の場合、円形になります。当院では炭酸ガスレーザーとしてe.f. Fractional CO2 Laserを採用しています。
手術方法の比較
以上の方法を表にまとめました。