田町駅前皮膚科

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Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)

Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)

Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)

Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)の画像

レーザーの種類:波長とパルス幅

レーザー治療を受けようと思って調べてみても、横文字の名前が多くて何がなんだか分からない、自分にはどれがいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そんな方のために、簡単にレーザーの種類を説明します。ちょっと難しいなという方は読み飛ばして次の項目からお読みください。

まず、レーザーは発振体というレーザーの光を作り出す物質の違いにより分類されます。発振体が違うと波長が変わります。シミ取り治療に用いられるレーザーの場合は、主にルビーレーザー(波長694 nm)、アレキサンドライトレーザー(波長755 nm)、Nd:YAGレーザー(波長1,064 nm)があります。また、Nd:YAGレーザーの光をリン酸チタニルカリウム水晶KTiOPO4(4は下付き文字)に通すことで波長が半分になり、これをKTPレーザー(波長532 nm)と呼びます。波長が長い方が、皮膚の深いところに到達しやすい性質があります。また、物質の色や性状によって、吸収されやすい波長が異なります。

またレーザーの分類には、パルス幅(照射時間)による分類もあります。長い順に、ミリ秒、マイクロ秒、ナノ秒、ピコ秒となっており、よく聞くQスイッチレーザーというのはナノ秒レーザーになります。基本的に、サイズの大きいものを破壊するにはより長い波長が必要ですが、長すぎると周囲に熱が広がってしまい、周りの組織にもダメージを与えてしまいます。

Discovery PICO Plusの特徴

田町駅前皮膚科 Clinica Riviera Shibauraで採用しているDiscovery PICO Plus(ディスカバリーピコプラス)は、ルビーレーザー(波長694 nm)、YAGレーザー(波長1,064 nm)、KTPレーザー(波長532 nm)の3つを備えており、このうちルビーについてはナノ発振、YAGとKTPについては、ナノ発振とピコ発振が可能です。Qスイッチルビーレーザー、QスイッチYAGレーザー、ピコYAGレーザー、QスイッチKTPレーザー、ピコKTPレーザーの5つの異なるレーザーとして用いることができることになります。

Qスイッチレーザーとピコレーザーとの違い 

レーザーを照射すると、標的の物質が壊れるとともに、周囲にもエネルギーが伝わり、熱で組織がやけどしてしまいます。シミの治療において、従来のQスイッチ(ナノ秒)レーザーでは、周囲がやけどすることで炎症後色素沈着というやけどによるシミができて、シミがかえって濃くなってしまったように見えることが多々あります。ピコレーザーは、ナノ秒レーザーに比べて、短い時間だけレーザーを照射することで、周囲の組織のやけどが少なくて済むため、この副作用が軽減されることが期待できます。

ただし、ピコレーザーの方がQスイッチレーザーより何がなんでもいい、というわけではなく、Qスイッチレーザーの方がしっかり反応して効く、という側面もありますので、違いを知った上で使い分けることが大切です。

大きなスポットサイズの照射が可能

スポットサイズの解説

Discovery PICO Plusは、他のピコレーザーよりも圧倒的に最大出力が高いので、大きなスポットサイズでの照射が可能。スポットサイズが大きいことで、より深い層までレーザーのパワーが深達します。

ピコフラクショナルモードではアブレイティブ、ノンアブレイティブ2種類の照射が可能搭載

Discovery PICO Plusはピコレーザーで唯一蒸散のできるフラクショナルレーザーを搭載しています。(2025年10月現在)

①アブレイティブ(皮膚を削る)

従来のアブレイティブタイプの治療は、皮膚の入れ替わりの効果は高い反面、痛みや長いダウンタイムや術後の色素沈着の発生頻度が高いというデメリットがありました。ディスカバリーピコはアブレイティブタイプの効果はそのままに、痛みや肌ダメージを抑え、色素沈着もおこりにくい施術が可能になりました。

②ノンアブレイティブ(皮膚を削らない)

一般的なピコフラクショナルレーザーはノンアブレイティブタイプです。ピコレーザーの衝撃波が表皮を傷つけることなく表皮内に微小の空洞を作り刺激を与えることで、肌組織を活性化しコラーゲンやエラスチンの産生を行います。

フラクショナルレーザーレーザーの種類の解説

均一な照射が可能

均一な照射の解説画像

Discovery PICO Plusは、他のピコレーザーと比べてレーザーのエネルギーが肌に均等に届くため、ムラのない均一な照射を行うことが可能です。また、レーザーエネルギーの偏りを防ぐことで、色素沈着などの副作用のリスクを低減できます。

ピコ秒単位の解説

ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1秒)単位という、非常に短時間のレーザー照射で、周囲の組織に与えるダメージが少ないため、痛みが少なく肌に優しい治療が可能です。

Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)の照射方法

ピコスポット / ルビースポット

しみや色素沈着に対して、ピンポイントで高フルエンスのレーザーを照射します。1回の治療で効果が期待されます。

ピコフラクショナル

点状にレーザーを照射し、真皮層に微細な変化を与えます。これにより肌本来の再生力を促し、ハリや質感の改善が期待できます。高フルエンスでありながら、肌への負担や痛みをできるだけ抑えた施術です。

ルビーフラクショナル

ルビーレーザーを点状に照射する新しい技術で、主にメラニン色素を選択的に破壊します。周囲の肌への影響を抑えることで、施術後のダウンタイムを短縮できます。

また、肌全体に照射することで、表面に見えにくい「隠れジミ」にも働きかけ、将来的なしみの発生を抑える可能性があります。

ピコトーニング

低フルエンスのレーザーを顔全体に広範囲に照射し、蓄積したメラニンの排出を助ける治療法です。くすみや細かいしみ、肝斑の改善にも用いられることがあり、肌全体のトーンアップが期待できます。

ダウンタイム・副作用・リスク・注意事項

ダウンタイム

  • ピコスポット:1週間程度でかさぶたができて濃くなったように見え、徐々に剥がれます。また、かさぶたが取れたあとに、炎症後色素沈着が現れる場合があります。
  • ピコフラクショナル:非蒸散型では数日間赤くなることがあります。蒸散型では1週間程度でかさぶたができ、徐々に剥がれます。
  • ルビーフラクショナル:数日間赤み、ほてりが出ることがあります。1週間程度で小さな点状のかさぶたができることもあります。
  • ピコトーニング:ほとんどダウンタイムはありません。施術後、肌が少し赤くなることがありますが、すぐに落ち着きます。

副作用・リスク

  • 内出血、赤み、腫れ、痒み、痛み、ひりひり感
  • 点状出血
  • 色素沈着、色素脱失
  • 水ぶくれ、かさぶた
  • 潜在性の肝斑の増悪
  • 瘢痕

注意事項

下記の方は施術を受けることができません。

  • 過度な日焼けをしている、または日焼けの予定がある方
  • 妊娠中または授乳中の方
  • ケロイド体質の方
  • 光線過敏症の方
  • てんかんの既往がある方
  • 施術部位にヘルペスなど皮膚感染症がある方
  • イソトレチノイン製剤(アキュテイン、ロアキュタン等)を服用中の方、または服用中止後3ヶ月以内の方
  • 重症の糖尿病、心臓疾患、脳疾患、悪性腫瘍のある方
  • 自己免疫疾患(膠原病など)の方
  • 金製剤を服用中、または服用歴のある方

Discovery PICO Plus (ディスカバリーピコプラス)の治療対象

シミ・そばかす

シミの原因の多くは紫外線によるもので、老人性色素斑といいます。30代以降から徐々に顔や腕にでき始め、大きく濃くなってきます。子どものころからある頬から鼻にかけてのそばかすは、雀卵斑と呼びます。老人性色素斑と雀卵斑に対しては、ピコYAGレーザーまたはQスイッチルビーレーザーのショット照射がよい適応となります。

くすみ

はっきりとしたしみがあるわけではないが、くすみが気になるのでトーンアップしたい、という場合には、ピコトーニングやルビーフラクショナルがよい適応となります。

後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

後天性真皮メラノサイトーシスは、表皮という皮膚の浅い層にメラニンがあるシミやそばかすとは異なり、真皮という深い層でメラニンが増えているものです。典型的には青っぽい灰色ですが、茶色っぽく他のしみと区別が難しいこともあります。ピコレーザー、ルビーレーザーのスポット照射のほか、他のしみと併せてルビーフラクショナルもよいでしょう。

にきびあと、毛穴の開き

赤いにきびあとには色素レーザーのVビームが適応となりますが、凹んだにきびあとには、ピコフラクショナルレーザーが適応となります。肌の表面に均一に微細な穴を開けることで、傷の修復過程においてコラーゲンやエラスチンの産生が促進され、皮膚表面がなめらかに整う効果が期待できます。また、コラーゲンやエラスチンの産生が活発になると、肌のハリや弾力が向上するため、毛穴の開きが目立ちにくくなる効果も見込めます。肌が内側からふっくらと持ち上がることで、毛穴が引き締まりやすくなるためです。

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